オーディオの安定を支える要!タイプ別 整流管の役割と特徴
- r t
- 6月13日
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「真空管買取センター」のブログへようこそ!今回は、真空管アンプにおいて非常に重要な役割を果たす「整流管(Rectifier Tube)」に焦点を当て、その役割、種類、そして特徴をタイプ別に詳しく解説していきます。安定した電源供給は、真空管アンプの性能を最大限に引き出すための基盤となります。
整流管とは?
家庭用のAC (交流) 電源は、真空管が動作するために必要なDC (直流) 電源ではありません。整流管は、このAC電源をDC電源に変換する役割を担っています。アンプ全体の動作安定性や音質に直接影響を与える、文字通り「電源」の要となる真空管です。
主要な整流管の種類と特徴
整流管にはいくつかの種類があり、それぞれ構造や特性が異なります。代表的なものをいくつか見ていきましょう。
直熱2極管 (Directly Heated Diode)
ヒーターが直接カソードを加熱する構造を持つシンプルな整流管です。立ち上がりが早く、力強いサウンド Charakter(特性)を持つと言われています。
代表的な型番: 5U4G, 5AR4/GZ34 など
傍熱2極管 (Indirectly Heated Diode)
ヒーターがカソードを間接的に加熱する構造を持つ整流管です。直熱管に比べてハムノイズが出にくいというメリットがあります。
代表的な型番: 6X4, 6CA4/EZ81 など
複合管 (Multiple Diode Tube)
1つのガラス管の中に複数のダイオード素子を内蔵した整流管です。全波整流回路などに使用され、効率的な電源供給を可能にします。双2極管などが該当します。
代表的な型番: 6V4 など
代表的な整流管とそのサウンド Charakter(特性)
5U4G
太く、力強く、ダイナミックなサウンド Charakter(特性)を持つ直熱2極管です。電源部の力強さが音質に影響を与えるような、パワフルなアンプによく用いられます。
5AR4/GZ34
比較的ゆっくりと電圧が立ち上がるソフトスタート特性を持つ直熱2極管です。他の真空管に過剰な負荷をかけにくいとされ、繊細でクリアなサウンド Charakter(特性)を持つと言われています。高品位なオーディオアンプで人気があります。
6X4
小型で扱いやすい傍熱2極管です。比較的小型のオーディオアンプや、ノイズを抑えたい回路などで使用されます。
6CA4/EZ81
比較的大電流を扱える傍熱2極管です。中規模程度のオーディオアンプの電源部などで使用されます。
6V4
双2極管で、全波整流回路に適しています。効率的な整流が可能で、様々なオーディオ機器の電源部に用いられます。
整流管選びのポイント
整流管の選択は、アンプの設計思想や目指す音質によって重要になります。
最大定格 (Maximum Ratings): 電圧や電流の最大定格を確認し、アンプの回路に適合するものを選びます。
整流方式: アンプの回路がどのような整流方式を採用しているかを確認します。(半波整流、全波整流など)
立ち上がり特性: 直熱管では立ち上がり特性が異なります。ソフトスタート特性を持つものが好まれる場合もあります。
音質: 整流管の種類によって、音の力強さや滑らかさなどに微妙な違いが出ると言われています。
互換性: アンプによっては交換できる整流管の種類が限られています。必ずアンプの仕様を確認しましょう。
おわりに
今回は、真空管アンプの安定した動作に不可欠な整流管について、タイプ別に解説しました。整流管は、直接音を増幅するわけではありませんが、アンプ全体の性能を根底から支える重要な役割を担っています。アンプの音質改善やメンテナンスの際には、整流管にも注目してみると良いでしょう。
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