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音の心臓部を支える!タイプ別 ドライバー管・電圧増幅管の役割と特徴

  • 執筆者の写真: r t
    r t
  • 6月12日
  • 読了時間: 4分
画像はイメージです
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「真空管買取センター」のブログへようこそ!今回は、真空管アンプにおいて音質の要となる「ドライバー管」と「電圧増幅管」に焦点を当て、その役割、種類、そして特徴をタイプ別に詳しく解説していきます。


ドライバー管・電圧増幅管とは?

真空管アンプは、入力された微弱な音声信号を増幅し、スピーカーを駆動させる役割を担っています。この増幅の過程は、複数の真空管によって段階的に行われます。その中でも、**ドライバー管(Driver Tube)電圧増幅管(Voltage Amplifier Tube)**は、初期の信号増幅において非常に重要な役割を果たします。


  • 電圧増幅管: 入力された微弱な信号の電圧を大きく増幅し、後段のドライバー管や出力管が働きやすいレベルまで信号を持ち上げます。アンプのゲイン(増幅率)や音の繊細さに影響を与えます。

  • ドライバー管: 電圧増幅された信号を受け取り、後段の出力管を効率良く駆動させるための信号を送ります。出力管の特性を最大限に引き出し、アンプ全体の出力や音質に影響を与えます。例えるなら、オーケストラにおける各楽器セクションの「まとめ役」「司令塔」のような存在です。


主要なドライバー管・電圧増幅管の種類と特徴

様々な種類のドライバー管・電圧増幅管が存在し、それぞれ特性や音質が異なります。代表的なものをいくつか見ていきましょう。


双3極管 (Double Triode)

1つのガラス管の中に2つの3極管が入った構造を持つ真空管です。省スペースで2段分の増幅回路を構成できるため、多くの真空管アンプで採用されています。

  • 代表的な型番: 12AX7 (ECC83), 12AU7 (ECC82), 12AT7 (ECC81), 6SN7, 6SL7 など


五極管 (Pentode)

3極管に加えて2つのグリッドを持つ構造で、高増幅率と高出力を得やすいのが特徴です。電圧増幅段やドライバー段だけでなく、出力段にも用いられることがあります。

  • 代表的な型番: EF86, EF80 など


その他

上記以外にも、用途や特性に合わせて様々な種類のドライバー管・電圧増幅管が存在します。


代表的なドライバー管・電圧増幅管とそのサウンド Charakter(特性)

12AX7 (ECC83)

非常に高い増幅率を持ち、豊かな歪み感と粘りのあるサウンドが特徴です。ギターアンプのプリ管として定番ですが、Hi-Fiオーディオのアンプにも用いられ、力強く濃密なサウンドを生み出します。

12AU7 (ECC82)

中程度の増幅率を持ち、クリアで素直なサウンドが特徴です。広帯域で低歪みなため、Hi-Fiオーディオのラインアンプやバッファーアンプなどに適しています。

12AT7 (ECC81)

12AX7と12AU7の中間的な特性を持ち、バランスの取れたサウンドが特徴です。高周波特性に優れているため、FMチューナーや一部のオーディオアンプのドライバー段などに用いられます。

6SN7

中程度の増幅率を持ち、太く暖かみのあるサウンドが特徴です。豊かな低域と滑らかな高域を持ち、Hi-Fiオーディオのアンプのドライバー段やラインアンプなどに人気があります。

6SL7

高い増幅率を持ち、パワフルでダイナミックなサウンドが特徴です。歪み感も豊かなため、ギターアンプや一部のオーディオアンプのプリ管やドライバー段に用いられます。

EF86

高増幅率で低ノイズな五極管です。繊細で解像度の高いサウンドが特徴で、Hi-Fiオーディオのプリアンプの初段などに用いられ、微細な信号を忠実に増幅します。


ドライバー管・電圧増幅管選びのポイント

アンプの設計や使用する出力管との相性、そして最終的にどのような音質を目指すかによって、最適なドライバー管・電圧増幅管は異なります。

  • 増幅率 (Gain): アンプ全体のゲインを決定する要素の一つです。使用する出力管やスピーカーの能率などを考慮して選びます。

  • 音質 (Sound Quality): 各真空管には固有のサウンド Charakter(特性)があります。好みの音質に合わせて選びましょう。

  • 互換性: アンプによっては交換できる真空管の種類が限られています。必ずアンプの仕様を確認しましょう。

  • 信頼性: 長く安心して使用できる、信頼性の高いメーカーの製品を選びましょう。


おわりに

今回は、真空管アンプの音の「司令塔」とも言えるドライバー管・電圧増幅管について、タイプ別に解説しました。これらの真空管の選択と組み合わせによって、アンプのサウンドは大きく変化します。ご自身の理想のサウンドを実現するために、様々な真空管を試してみるのもオーディオの醍醐味の一つと言えるでしょう。

真空管買取センターでは、様々な種類のドライバー管・電圧増幅管の買取も積極的に行っております。 使わなくなった真空管がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが丁寧に査定いたします。


真空管買取専門店「真空管買取センター」では、TAMURAの出力トランスやWestern Electric 300Bなどを使用した真空管アンプをはじめ、さまざまな真空管パーツやアンプを高価買取しています。真空管のまとめて処分など様々なご相談に、ぜひ当店にご相談ください。


 
 
 

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